2014年7月場所総評

千秋楽まで優勝争いが繰り広げられ、白鵬が30回目の優勝に輝き幕を閉じた7月場所。場所後は新大関・豪栄道誕生の慶事に沸いた。

白鵬は全盛期の磐石さこそ見られなかったが、13勝。本調子でなくても、あくまで大横綱・白鵬である。


豪栄道は6日目までに平幕相手に2敗を喫し、中盤戦に突入しても大関取りのムードはほとんどなかった。7日目に新鋭・大砂嵐を破り「さすが豪栄道」とファンを唸らせ、中日稀勢の里、10日目横綱・鶴竜に勝った。ここに至ってもなお、場所後大関昇進という声は大きくない。

潮目が変わったのは11日目。全勝・白鵬を浴びせ倒した一番である。相撲内容も相まってあちこちから大関昇進を期待する声が高まったのである。

最終的には12勝3敗。14場所連続で関脇を務めていることも考慮・・・というより筆者はその事実をもって豪栄道の大関昇進を強く支持する。


カド番で迎えた大関・琴奨菊は大関昇進後最高の12勝。5月は5勝10敗に終わっており、大関の座を守れるのかと大変失礼な心配をしていた。調子のバロメーター・ガブリも炸裂し、鮮やかな復活である。

お忘れかもしれないが、初日の豊真将戦は取り直しの一番を制しての白星だった。ここを拾えたのは大きかっただろう。もっとも取り直し前の一番は琴奨菊優勢で取り直しがギリギリの判断に見えたが。


日馬富士、鶴竜はどうだったか。

日馬富士は12日目からの3連勝で盛り返した。逆に中盤までは期待に応えた相撲とは言い難いが、全体を見れば少なくとも不可ではない。ましてや進退を迫るべき相撲ではない。

鶴竜は横綱2場所目。内容向上が見られ、こちらも少なくとも不可ではない。体重が増えたのだからもっとどっしり構えていいのではないだろうか。


さて稀勢の里について。安美錦に不覚を取ったが、苦手の栃煌山休場という追い風が吹き6勝1敗で中日を迎えた。中日に豪栄道に敗れ2敗となったが、場所のキーとなった一番であった。13日目に白鵬を破り存在感。9勝6敗。

誰もが感じていることだろうが、もっと勝てる力士である。


平幕では安が千秋楽まで優勝争いに加わった。見事であったが、安は上位で結果を残して評価される力士だ。

大砂嵐は初の上位挑戦で7勝。鶴竜、日馬富士に連勝し、千秋楽勝っていれば三役確実だった。若く才能あふれる力士である。前半戦大いに土俵を盛り上げた。

全体的に見ると、前半戦は低調気味になりそうなところを大砂嵐が支えた。中日以降は豪栄道が頑張り、12日目以降は見事な相撲が何番も見られた。


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