2013年3月場所総評

2013年3月場所が無事、終了しました。

白鵬独走の場所で優勝争いも皆無のまま13日目に優勝が決まってしまいました。ただ、白熱の土俵が多く見られた日も少なくなく、どうしようもない場所という評価だけは少なくとも当てはまりません。

10日目、13日目の内容は悪く、特に10日目は結びを除いた横綱、大関戦はまともな立合いがひとつもなく、唖然としてしまいました。

そんな中で白鵬が24回目の優勝を全勝で決めました。全勝は9回目で双葉山、大鵬を抜いて歴代最多となりました。

全勝記録は素晴らしく、次に白鵬の9回を上回る横綱誕生はいつになるか、想像もつきません。

白鵬は初日に薄氷を踏みヒヤリとしましたが、これが逆に良かったのか立て直しました。しかし、6日目に注目された千代大龍戦で立合い、受け止めなかったのに対しがっかりしたファンは少なくなかったはずです。

7日目は時間前で立ち、館内はもとより放送席をも驚かせました。ただ、放送席が話に夢中になり、呆気に取られていたのは実にお粗末で、本来は気持ちのいいはずの時間前立合いがすっきりしないものになってしまいました。

全体的には冷静に対処し、勝負どころを熟知した相撲ぶりで円熟味さえ感じました。なにか仕事をこなすように確実に相手を料理していく相撲は優勝回数をまだまだ伸ばす可能性を感じさせてくれます。

日馬富士は足首の怪我もあるのでしょうが、「安定感のない横綱」というイメージが定着してしまった場所になった気がします。

大関陣はいつも以上に内容が悪く、稀勢の里が辛うじて2桁勝ったものの、さして威力のなさそうな突き押しにバランスを崩す姿は首を捻らざるを得ません。

鶴竜は1年前の3月場所で優勝目前の活躍で大関昇進を決めただけに活躍が期待されましたが、内容は大関昇進後でもワーストか、甘く見てもワースト2。守勢に回ると脆く、下手を引ければ粘れるんですが、どうも叩きに頼るところあり。悪いなりにも勝ち越しはできましたから、気分転換し5月場所で頑張ってほしいです。

琴欧洲は5月に向けて怪我を治して稽古するのが第一です。

明るい兆しは琴奨菊で4日目から内容が急上昇し、6連勝。最悪の状態は脱したと見てよさそうです。

関脇以下だと三賞には選ばれませんでしたが、宝富士です。寄り身が際立って良かったですね。力強さが出てきました。こんなに寄り身の質が高かったかなと場所中何度も驚かされました。

そして北太樹。得意の左差しが冴えていました。テーピングを見ても分かるように状態は悪くなさそうです。三賞には縁がありませんでしたが、5月は北の湖部屋初の三役(在籍期間の短い臥牙丸は除く)挑戦です。

隠岐の海も地力の高さを示しましたが、7枚目という番付から見れば11勝くらいで驚いていては逆に失礼かもしれません。

豪栄道が2桁勝ちました。内容は特段優れていたように見えませんでしたが、10勝はさすがです。5月は内容も向上させ12番くらい狙ってほしいです。

残念だったのは千代大龍。日馬富士戦では強烈なかち上げで横綱の腰を立たせ、引き落とし。衝撃的な取組で今場所の主役の一人になるはずでしたが、怪我で無念の途中休場です。

最後に幕尻で踏みとどまった若の里についてです。元気で安心しました。9勝6敗でしたが、まだまだやれると見せつけてくれました。



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